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アニメやゲーム等のネタバレを含む感想を書いていきます

2021年春アニメ感想 その1

【はじめに】

2021年春アニメのうち、以下の3作品について感想を書いていきます。

 

オッドタクシー

ゾンビランドサガ リベンジ

86 -エイティシックス-

 

ネタバレを含むので、未視聴の人は気を付けて下さい。

 

【オッドタクシー】

張り巡らされた伏線と鮮やかな回収が見事でした。

かといって話がめちゃくちゃ難しい訳ではなく、個性豊かなキャラクター達の面白みのある会話や日常を楽しみながら徐々に謎や違和感に気付いていけるような構成になっており、非常に見応えがありました。

 

デュラララや池袋ウエストゲートパークのような様々なキャラの思惑が入り乱れた都会が舞台の群像劇に近いアニメだったんですが、そういったアニメにありがちな「キャラが覚えられない」問題をある要素でうまく回避しており、展開に置いて行かれることなく最後まで楽しむことができたと思います。

そしてその要素がこの物語の最重要ポイントだったことは言うまでもないですね。

 

そしてキャラクターの魅力も抜群に良かったと思います。

バズりたくてしょうがないSNS中毒の樺沢

マッチングアプリに没頭する柿花

スマホゲームに課金し続ける田中

などなど、イマドキのキャラクターが多数登場し、最近の若者への解像度がめちゃくちゃ高いなと感心しておりました。

 

さらにキャラクターの魅力を加速させたのが、思い切ったキャスティングです。

ミキやダイアン、トレンディエンジェルたかし、森三中村上といった有名芸人が数多く起用されていました。

どの芸人さんの演技もアニメの世界観に合っていてとても良かったですが、特にダイアンのユースケさんが演じるホモサピエンスの柴垣が素晴らしかったです。

これを見てダイアンが好きになった人達は多いんじゃないでしょうか。

 

最終回は賛否両論ありそうですが、個人的には大満足でした。

オッドタクシーらしい終わり方だったと思います。

 

ゾンビランドサガ リベンジ】

佐賀を救うアイドルとしてのフランシュシュの活躍や成長が多方面から描かれていて、とても良かったです。

サキちゃんはホワイト竜から深夜のラジオ番組と佐賀に対する熱い想いを受け継ぎ、フランシュシュだけでなく佐賀を引っ張るリーダーとしての成長を見せてくれました。

純子ちゃんは愛ちゃん不在のフランシュシュでその中心に立って最高のライブを見せてくれました。

リリィちゃんもテレビのオーディン番組で不利な状況になりながらも最大限のパフォーマンスを見せてくれました。

 

そういった活躍や成長の物語だけではなく、たえちゃんの日常回や新メンバー加入騒動の回といった笑える話もあれば、ゆうぎりさんの2話に渡るシリアスな過去回もあり、色んな意味で飽きないアニメだったと思います。

ただ、キャラの深掘りや成長の話が多かった分、1期と比較すると少々佐賀要素が薄いような気もしました。

それでも十分佐賀佐賀しいアニメだったと思います。

 

そしてなんといっても最終回でしょう。

まさかのCM無しという荒業をやってのけ、その後3曲に渡るライブを披露してくれました。

元々ライブシーンのクオリティは高かったのですが、ここにきて3曲分もやってくれるとは思いませんでした。

それに至るまでの過程や演出も相まって、思わず涙が流れそうになりました。

 

ここで終わっていれば本当に素晴らしい最終回でした…

未確認飛行物体の影にまさかの爆発オチ…

「やってくれたなァ!!!」と、いう感じです(※褒めてる)

さすがゾンビランドサガといったところでしょう。

 

【86 -エイティシックス-】

戦場の最前線で戦っているエイティシックスたちと安全な場所で指示のみを出しているレーナという立場が違う両者の対比が上手く表現されていました。

レーナは正義感からエイティシックスとも仲良くしようと歩み寄ろうとしますが、当然最初はエイティシックスたちに反感を持たれてしまいます。

安全な場所にいる非戦闘員のレーナからどんな優しい言葉をかけられても、所詮は高みの見物と思われても仕方ありません。

 

それでもレーナは歩み寄ることを止めなかったため、少しずつエイティシックスたちとの壁も薄くなってきていました。

しかし、3話でのカイエの戦死という出来事をきっかけに両者の間にどうしようもない壁があることを再認識させられます。

あのシーンでセオはレーナを偽善者と呼びましたが、そう言われても仕方がないような気がします。

おそらく大半のエイティシックスはセオの意見に同意していたと思います。

その意味でも3話はとても辛い話でした。

 

ですが、歩み寄ることを諦めないレーナの姿勢に、エイティシックスたちも徐々にレーナの話に耳を傾けるようになります。

ただ完全に心を許している訳ではなく、「話すくらいはしてあげても良いかな」くらいのスタンスでエイティシックスたちはレーナと接していました。

戦場で常に死と隣り合わせの状態にいながらも、レーナにある程度気を利かせてくれるエイティシックスたちの優しさが本当に心に染みました。

 

また彼らは既に自分たちの運命を受け入れており、残りの時間を精一杯生きようとしていました。

立場の違うレーナに対しても、自分の運命に対しても割り切っていたエイティシックスたちの強さにとても胸を打つ作品だったと思います。

 

【おわりに】

2021年春アニメは11作品見ていたのですが、今回紹介した3作品はその中でも個人的に特に好きだったアニメです。

 

他の8作品については時間がある時に感想を書きたいと思います。

 

ここまでお読み頂きありがとうございました。